あなたの色
次男がいつものように
ピアノの練習をしていた。
ピアノを習っているわけで
「練習」という意気込みに
私も前のめりになっていた。
ようやく練習も終わり
何だかホッと一息ついた。
すると次に
長男がピアノを弾き始めた。
長男はピアノを習っていないので
「遊び」感覚で自由に鍵盤を押していた。
その、順番に…弾くというよりも
押すピアノが段々と弾くにかわり
音色を奏でてきた。
なんて、柔らかいんだろう。
私は階段の陰から
ひっそりと聞いていた。
長男の人柄が音色とともに
広がる。
人って、人の数だけ音色があるんだな。
そう思った時には
胸いっぱいになって。
みんな、みんな、
自分の音色を奏でているんだなって思ったら。
全てが愛おしくなってしまった…。
今回ばかりは
長男がピアノを弾き終わるまでは
「お風呂だよー」
とは言えませんでした。
糸かけ曼荼羅も
その人の、その時の音色で
掛けてみてほしいな。
ピンに糸をかける時の音色。
神話にでてきそうな
神秘的な音…。
また、ききたいな。
音と、色と、素数が
かけあわさって
美しい、宇宙が出来上がる。
そんな
糸かけ曼荼羅には
夢があります。
曼荼羅詳細
